【どんな目的があるの?】
本来「里山」とは生活の中でとても身近な存在でした。薪を集めたり、木の実や野草、キノコなどを採ったりすることが日常の中にありました。四季を通じてその恵みを受け、また伸びすぎた枝や草を刈ったりして常に人の手が入ることで里山は適切な状態を保っていました。
現代の生活と自然はかつてほど近くにはありませんが、緑地内を歩き、観察することで自然に親しみ、知識を深めることができます。都会の中にあって、自分たちの手で里山を守り育てる体験は、多様な生きもののつながりと命の大切さを学ぶ貴重な機会となっています。
【どんなことをしているの?】
年間を通じて、成城三丁目緑地内の様々な管理をしています。活動内容は季節や、その時の緑地の状況によって変わります。
また、明正小の児童と一緒に里山管理をしているのも特徴の1つです。低学年は里山散歩、ネイチャーゲームで里山に親しみ、中/高学年は、落葉かきや竹コップづくり、ササ刈り、腐葉土運びなどの活動をしています。学年に応じた活動を6年間行うことで里山への理解を深めます。「総合的な学習の時間」の授業の一環です。
都会の中にあって、子どもたちが身近な里山の自然に触れ、知識を得たり、感じたりする貴重な機会になっています。
また週に一度パトロールメンバーによる緑地内の点検があり、枯損木、補修箇所の有無やゴミ拾いなど定期的なチェックも行っています。
ボランティア活動に興味のある方々がメンバーに加わって一緒に活動を行っており、幅広い年代や各自の興味関心に合わせた里山保全活動を目指しています。
【どんな人が参加しているの?】
里山づくり、ボランティア活動に関心のある方はどなたでもご参加いただけます。植物や昆虫が好き、森の中で癒やされたい、自然保護に興味がある、ご近所だから・・などきっかけは何でもOKです。
【どんな準備が必要?】
傾斜のある緑地内を歩きますので、長袖・長ズボン、軍手、帽子、歩きやすい靴でお越しください。飲み物や昼食、虫除けスプレーなどは必要に応じご持参ください。鎌やスコップなど活動に必要な道具は、こちらでご用意しています。
【毎回参加するのは難しそう・・】
自分の都合や体調に合わせて参加してください。年に1度体験イベントも行っています。植物や昆虫に詳しいスタッフもいますのでわからないことは気軽に声をかけてくださいね。
【どんなことが大変ですか?】
手作業でササや草を刈るのは、人数がたくさんいないとできません。機械で刈れば簡単なのですが、急斜面だと作業ができないことと、キンランなど貴重な野草を守るためには丁寧に手で刈ったほうが確実ですがとても手間が掛かります。
切った竹や木の枝、腐葉土を運んだり、落ち葉溜めを作り替える、萌芽更新で木を伐採するなどの力仕事もあります。また刃物を扱うときの注意や、暑い時期の熱中症対策も欠かせません。
【どんなことにやりがいを感じますか?】
ササ刈りが終わった斜面に、春になってきれいな植物が花を咲かせているのをみるとよかったなと思います。完成した落ち葉溜めや整備した湧水に希少な生きものや植物を発見するととても嬉しいです。里山で、四季折々の美しい景色を見られるのも楽しみの一つです。
【多くの人の手で里山を育てる取組み】
成城三丁目緑地里山づくりコア会議では、企業のボランティア活動や世田谷区研修、その他様々な見学・体験活動の受け入れも行っています。
「世田谷トラストまちづくり」のフェイスブックに成城三丁目緑地での企業と連携した里山づくりの報告記事が掲載されました!
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2021年度活動記録
4/15(木)活動日:植物調査、竹林整備など
4/19(月)授業協力:明正小2年生 フィールドビンゴ
4/29(木・祝)活動日:ササ刈り、榾木の据え直しなど←中止
5/20(木) 活動日:竹林整備 笹刈りなど
6/17(木) 活動日:外来植物(ノハカタカラクサ )除去、明正小5年生対応など
7/15(木)活動日:ナラ枯れ対策(カシノナガキクイムシ 被害調査・トラップ設置)
8/19(木) 活動日:2地区湧水池 外来植物(ブラジルチドメグサ)除去 ナラ枯れ対策
9/16(木) 活動日:9地区ササ刈り 常緑樹整備 野草園整備 ナラ枯れ対策
9/30(木) 活動日:明正小5年生対応 落ち葉溜め切り返し ナラ枯れ対策 他
10/ 7(木)定例会議:活動計画の協議 場所【ビジターセンター会議室】
10/21(木) 活動日:明正小4年生対応 竹林整備・竹細工
11/4(木) 定例会議:活動計画の協議 場所【ビジターセンター会議室】
11/18(木) 活動日:明正小6年生対応 ササ刈り・腐葉土運び
12/ 2(木) 定例会議:活動計画の協議 場所【ビジターセンター会議室】
12/16(木) 活動日:明正小3年生対応 落ち葉掻き・堆肥作り
12/20(月) 自主活動日:都立千歳台高校 受け入れ ササ刈り 等
12/25(土)~2/3(木)写真展「成城三丁目緑地と明正小学校」開催 場所:ビジターセンター
1/ 6(木) 定例会議:活動計画の協議 場所【ビジターセンター会議室】
1/14(金) 自主活動日:都立松原高校 受け入れ ササ刈り 等←中止
1/20(木) 活動日:萌芽更新 6地区クヌギ伐採 明正小3年生 総合学習対応
2/ 3(木) 定例会議:次年度活動計画【ZOOM・オンライン会議に変更】
2/17(木) 活動日:伐木発生材活用 榾木づくり
2/23(水・祝) 里山体験教室【イベントは中止・自主活動 花炭づくり等】
3/3(木) 定例会議
3/17(木) 活動日
3/31(木) 活動日
2022年度活動記録
4/ 7(木) 定例会議 ビジターセンター会議室&zoom 新年度挨拶、活動計画調整 等
4/ 19(火) 明正小2年校外学習支援 9時~11時30分 倉庫前広場 フィールドビンゴ
4/21(木) 活動日:里山保全活動、明正小3年タケノコ堀り支援、里山ガイダンス
(5/5(木)の定例会は祝日のためお休み)
5/19(木) 活動日 ホダ木本伏、タケノコロープ撤去、風力調査、カシナガネット設置
6/2(木) 定例会議 ビジターセンター会議室
6/16(木) 活動日 ササ刈り、粗朶運び
6/28(火) 明正小5年生里山校内授業
6/30(木) 活動日 ササ刈り、カシナガネット設置
【里山体験教室の実施】2018年11月4日(日)
コア会議メンバー、参加者の皆さんと一緒に緑地内で草刈りや粗朶(そだ)運び、花炭づくり、原木栽培シイタケのキノコ汁試食等、かつて薪炭林としてこの場所が利用されていた頃のような里山活動を体験できました。できあがった花炭はインテリアとして利用できますし、消臭効果も期待できます!
【里山体験教室準備・花炭づくり】2018年10月
煎餅缶とカセットコンロを使って、里山の松ぼっくりなどを蒸し焼きにして花炭をつくりました。
~作り方~①煎餅缶にアルミホイルを敷いて材料を入れ、蓋をしっかり閉めます。②蓋に煙を抜く穴をあけ、針金でしばって火にかけます。③穴から出てくる黄色っぽい湿った煙が、30分ほどで乾いた白い煙に変るのを合図に火から下ろします④缶ごと砂に埋めて十分冷ましたら、花炭の完成です!
※屋外で火を使う際には、くれぐれも火事にならぬよう十分ご注意ください。結構煙が出ますので消防署への事前申請もお忘れなく。
【里山体験教室準備・国分寺崖線の模型製作】2018年10月
関東ローム層、東京軽石層、武蔵野礫層などを、100円ショップの軽量粘土や水槽用の石などで表現しています。縦長のコレクションボックスに詰めて、上に家を乗せて台地を表現したつもり。本当は、上から水をかけると下から湧水が出てくるようにしたかったのですが・・、技術が伴いませんでした。試作品ですが、小学生にはわかりやすいようです。持ち運んでいるうちに礫の部分がどんどん地盤沈下していきました。なるほど・・。
【「学校の森・子どもサミット」への参加】2018年7月30日~7月31日
福井県で開催された「学校の森・子どもサミット」に明正小学校の5年生児童が参加し、成城三丁目緑地での里山活動などについて発表しました。全国10校の取組みが紹介され、参加校同士で交流を深めました。
「学校の森・子どもサミット」とは(http://www.gakkou-no-mori.org/より引用)
全国から集まった子どもたちによる「学校林」や国有林における「遊々の森」等の身近な森林を活用した学校での体験活動や教育活動の発表、森林(もり)づくりの夢の発表、身近な森林を活用した学校教育を広げていくための先生方の意見交換などを行い、これらの情報発信を通じて、学校における森林教育活動の輪を全国に広げていくことを目的としています。
【里山講演会の実施】2018年6月15日(金)
明正小学校5年生を対象に里山講演会を行いました。国分寺崖線の地層、拡がり、成り立ちなどの歴史的経緯を説明し、里山にある植物としてエゴノキをとりあげて説明や実験を行いました。また里山に暮らす様々な動物、昆虫などについても詳しく説明しています。群馬県川場村移動教室直前の講演だったこともあり、身近な自然に興味をもって熱心にきいています。